京都弁護士会様の導入事例

受け身の姿勢から「できること」に目を向ける、意識の転換を促す研修です

京都弁護士会

組織形態弁護士会

分野・業種法律・法務

研修参加人数 50人未満

研修実施方式会場参加

京都弁護士会様では、会員の職業倫理や職場環境の向上を目的として、継続的にハラスメント防止に関する研修を実施されています。今回、その一環としてアクティブバイスタンダー研修を導入いただきました。従来型の「ハラスメント行為の禁止」にとどまらず、受講者一人ひとりが“関わる主体”としてできる行動を考える内容に、ご関心を寄せていただいたことがきっかけです。このたびの研修を企画・ご担当くださった、ハラスメント等苦情相談手続運営委員会 委員長の古家野彰平先生に、お話をうかがいました。

研修を導入しようと思われた具体的なきっかけや課題について教えてください。

当会では、会員向けに定期的にハラスメント防止研修を企画しています。より実効的なハラスメント防止のための研修の内容の検討をしていたところ、アクティブバイスタンダーというアプローチの仕方があることを知り、研修を申込みました。

 

他の研修や対策と比較して、アクティブバイスタンダー研修を導入する決め手となったポイントは何でしたか?

申込み制のハラスメント防止研修では、ハラスメント防止のために研修を企画しても、関心のある方にはお越しいただけるのですが、関心のない方にはなかなか研修に来ていただくことができないという悩みがありました。 アクティブバイスタンダーというアプローチは、これまでのハラスメント防止研修とはまた違った形で、ハラスメント防止の拡がりができるのではないかと期待しました。

 

研修を受けたことで、組織の雰囲気やメンバーの意識にどのような変化がありましたか?

通常のハラスメント研修の場合、基本的に「ハラスメント等をしてはダメですよ」という形で啓発をしていくことになります。これに対し、「アクティブバイスタンダー」の手法を学ぶ場では、受講者は皆被害者をハラスメント等から守り、ケアする主体として扱われます。そのため、受講者には、ハラスメント防止のために「~してはダメなんだ」から「~ができるんだ」という意識の転換がもたらされたと思います。

 

研修の中で特に良かった点、印象に残った点などがありましたら教えてください。

ハラスメント等の行為者とバイスタンダーとの間の力関係によっては、バイスタンダーも介入することで行為者から攻撃の的となるおそれがありますから、執りうる介入方法の選択肢が限定されることがあります。ロールプレイ形式で、研修参加者で具体的な事例において実際に実行できる介入方法を提案し、シェアしあう中で、受講者から様々なアイデアが出され、大変学びが多い研修でした。

 

アクティブバイスタンダーの考え方を組織文化として根付かせるために、今後どのような取り組みを考えていますか?

対内的な研修を実施していくほか、対外的なシンポジウムを企画したいと考えています。

 

研修の導入を検討している企業・組織に向けてのメッセージをお願いいたします。

アクティブバイスタンダーのアプローチは、ハラスメントだけではなく、学校でのいじめや、社会における差別的行為に直面したときにも有用だと感じました。ぜひ研修を受けてみてください。